生活習慣病 (2007/7/9)
アレルギーをはじめ、生活習慣病といわれている子で、食事や栄養素の面で充分な対応をしても、完全に改善できない場合があります。
また、食事には細心の注意を払っていても、重大な疾患にかかってしまう子もいます。
そんな場合は、食事面だけではなく、日常生活や性格面にも目を向けてください。
ずっと以前、ペットフードやワクチンが一般に普及しだした頃から、それまでは、室外の犬小屋で、または、放し飼いで生活していた犬や猫が、室内で飼い主さんと一緒に暮らすことも多くなってきました。
そのため、それまでは一切接触していなかったような、化学物質や電磁波、タバコの煙、などに接することが多くなったことが、慢性疾患の原因になっていることもあると思います。
また、それまでの室外での暮らしと比べると、飼い主さんと一緒に過ごすことが多くなり、常に飼い主さんに甘えられること、また、リラックスしている時間が多くなったこと、なども、大きな違いです。
この、大きな意味での、リラックス、という感覚が、ひとつ間違えば、免疫機能の異常につながることがあるんです。
簡単に説明すると、動物の自律神経は、緊張のときは、「交感神経」、リラックスしているときは、「副交感神経」が働きます。
交感神経は、キズを治したり、また、胃腸をはじめ、各内臓器の防御機能を強く働かせ、副交感神経は、一般に免疫と言われている、体内の異物の処理などに強く作用します。
これは、どちらが重要だということではなく、バランスが重要なんです。
室内で過ごしている犬や猫は、リラックスしていることが多く、緊張感を持つことが少なくなる傾向があります。
それが極端になってくると、副交感神経のほうが圧倒的優位になり、自己免疫性と言われている疾患のような症状が出てくることが多いんです(免疫学について、語りだすと、際限なく深くなってしまいますので、簡単に説明しました。)。
一般的には、「怖がり、甘えんぼ、寂しがり、閉鎖的、おとなしい、というような子」、また、「散歩が嫌いで、常に飼い主さんだけを頼りにしている子、にもかかわらず、飼い主さんに対しては強気でわがままな子」、などに、その傾向が強く見られます。
そんな子には、楽しみながら緊張するような状況を多く作ってあげてください。
犬の場合は、毎日散歩に行くことはもちろんですが、散歩のコースを変えたり、知らない場所へ連れて行ったり、また、飼い主さんも一緒に、大はしゃぎするような遊びも取り入れてください。
とにかく、ワンちゃん・ネコちゃんも、また、飼い主さんも、行動的になることと、明るく前向きに考えること、また、必要以上に甘やかさないこと、変に庇いすぎない事も重要なことです。
すぐに効果が現れるということはないと思いますが、とても大切なことです。
室内飼育が悪いということではありません。
自分の考えでも、室内飼育が理想だと思っていますが、そのことが原因で、新たな問題を作り出すこともある、ということは分かっていてください。
また、年齢を重ねるごとに、副交感神経が優位の割合が強くなってきますので、高齢になれば、若い頃以上に、楽しみながら緊張する場面を多く作ることが必要です。
アレルギーに限らず、ワンちゃん・ネコちゃんの健康のためには、食事管理だけでなく、毎日の生活や環境、また、性格や、しつけの問題でも大きな影響があります。
色々な部分で、バランス良く暮らしていくことを考えてください。
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